June 2018 @ WILD BUFFALO, Bellingham, WA –
グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングによるソロプロジェクトがこの The Longshot。
アナウンスからほんの1ヶ月先に北米クラブサーキットが組まれ、こんな小さいハコでやるのかー、チケット無理だなー、と思っていたら案の定、シアトルの Chop Suey 公演はソールドアウト。普段ローカルのパンク、オルタナバンドしかやらない小さいライブハウスなのでそりゃだめだわー、と思ってみていたら、ワシントン州内でもうひとつライブが組まれている。
「ベリンガムで? ビリー・ジョーが?」
シアトルが仙台だとしたら、ベリンガムはさしあたり石巻って感じですかね。
去年ギターウルフを観たので、ロックなアクトがライブをするのは知っていましたが、世界的な成功を収めている現役アーティストのツアーにしてはドサ回り的なチョイスです。
そのベリンガム公演のチケットは無事に取れまして・・・というか、しばらく売れ残っていたというか、当日にサイトを覗いてもまだ発売中だったような気がします。
平日だったので会社から車で1時間ちょっとほど走り、ベリンガムのダウンタウンにあるWild Buffalo という会場に到着しました。
人がたむろしていなければ通り過ぎてしまうような小さい店構えです。
こういうライブハウスにはありがちなのですが、チケットなるものは存在せず、ネットで予約して顧客リストに載せてもらい、入り口で運転免許証で本人照会して入場します。セキュリティチェックもありません。チケット代は27ドル(=3000円)でした。
入るとこんな感じの普通のバーで、
その奥がステージになっています。
まぁ、小さくてアットホームな会場ですね。
めちゃめちゃ混んでいるわけでもなく、ビールを飲みながらパンクのスタンダードを聞きながらバンドの登場を待ちます。
前座があったのですが、極めて珍しく会場のオフィシャルサイトにメインアクトの開始時間が記載されており、スモークが大量に炊かれ始めたなーと思ったら、その定刻きっかりにビリー・ジョーとメンバーがステージに飛び出してきました。
グリーン・デイのサポートギタリストをベーシストとして迎えた4ピースのバンドです。
もちろん The Longshot の曲からスタートします。
爆音ですがビリーの声の通りがいいのでとても気持ちいい。
上の写真では小さく見えますが、実際にはデフォルトでこんな感じに見えています。
近すぎて鼻血が出そうです。
5メートルほどの距離でビリー・ジョーがギターを掻き鳴らすのを見る最初で最後の機会だろうなーとかぼんやり考えていました。
それもこんな田舎町で。
(・・・住人の方、失礼!)
いちおうパンクバンドのライブなので、フロアも盛り上がってはいますが、どちらかというと年齢層が高めなので、ダイブとかは出ませんし、クラウドサーフしてもステージ前で受け止めてくれるセキュリティスタッフがいません。w)
とはいえ、ビリー・ジョー本人はギターを持ったままフロアにダイブしてましたが・・・。
アドリブっぽいMCもちゃんとあって、あまりにも小さいライブハウスであるがゆえにステージから入り口がよく見えるらしく、「外に立ってないで中に入っておいでよ!」と2度ほど会場外の通行人を煽っていました。w)
The Longshot の曲はもちろんアルバム全曲プレーするのですが、もちろんそれでは足りないので、マニアックなグリーン・デイの曲もやってくれました。
クラッシュやダムド、ジェネレーションXのカバーも秀逸でした。意外だったのはローリング・ストーンズの初期のバラード「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」を演奏したこと。デヴィッド・ボウイのカバーもそうでしたが、オリジナルに忠実だったのは、アーティストに対する愛?
マイクスタンドにネックを擦り付けてノイズを出すなどしたギターはトレードマークのストラトキャスターではなく、すべてレスポールモデル。
ハンドマイクで歌うこともなく、かつグリーンデイのような客を煽る余興も少なく、次から次へとパンクソングを繰り出すのは良かったですねー。
オリジナル曲のカタログが遥かに大きいグリーン・デイのライブもぜひそうして頂きたいです。意外性を狙ったカバーソングや「あいせい、えーおー!」の連発で時間を浪費するのはもういいわー。
アンコールを3曲披露した1時間半弱のライブは、ひたすら汗臭いと同時に清々しかったです。
(21:35-23:00)
↓ は前日ポートランド公演のセットリストですが、この日も同じだったと思います。