August 2019 @ SUNSET TAVERN, Seattle, WA –
シアトルといえばニルヴァーナ。
ニルヴァーナのベーシスト、クリス・ノヴォセリックが2017年に結成したジャイアンツ・イン・ザ・ツリーズのライブ告知を、フェイスブックのレコメンド広告で発見。w)
それもライブ4日前とか。
キャパ200の会場で、あのクリス・ノヴォセリックのバンドで、それも地元シアトルのライブとあっては、当然ソールドアウトだろうと思いきや、まだチケットはありました。w)
まったく宣伝している様子もなかったしなぁ。なのによくフェイスブックは拾ったなぁ。
ちなみに2日前には西シアトルのビーチで無料のライブをやったそうです。
さて、シアトル北西のしゃれおつなバラード地区にある Sunset Tavern は2年前にギターウルフを観て以来となります。
ギターウルフみたいなカルトなバンドがやる会場ですからその規模は知れるでしょう。かつチケット代はたったの 13 ドルです。こっちだとラーメン一杯の値段よりも安いです。w)
前座があるとのことだったので、9時半にフロアに入ったら、クリス含むバンドメンバーが自分達で機材のセッティングとチューニングをしていました。
まじかよ。
あのニルヴァーナだぜ。
カート・コバーンの横で、かつデイヴ・グロールの前でプレーしておられたお方だぜ。
それが自分でアコーディオンの調整をしてる。
掘っ立て小屋に毛の生えた程度の内装。
そうこうして5分もしないうちにおもむろにライトが消えてライブ開始。
もちろんスモークなんてものは焚かれませんし、スポットライトもありません。クリスは天井に頭をぶつけそうだし、抱えているのはアコーディオンだし。
ジャイアンツ・イン・ザ・ツリーズのアルバムは2枚とも聞いていたのですが、スライドギターを核としたエッジーかつフォーキーでサイケな香りのするダウントゥアースでエモーショナルかつオプティミスティックなチューンがサイレントかつペシミスティックに鳴らされます。
(知ってる単語を並べてみた)
6人編成のバンドは、メインの女性ボーカルの他に女性コーラスが二人おり、クリスはアコーディオンとベースを担当。
ハゲ隠しの帽子がクール。でもサンキューの挨拶代わりに外すのでどうしても薄い頭髪に目が行きます。
赤ん坊をあやしているみたいなアコーディオンも悪くないけどやっぱりベースだよね。
股下にボディーをぶら下げ、独特のギターピックの握りを目にしただけで興奮状態。
このベース音が世界を変えたのかー。
そういえば半年ぐらい前にカリフォルニアでジョーンジェットをボーカル&ギターに擁してニルヴァーナなんちゃって再結成をしてたっけ。
実際のライブを観たことがあるわけではありませんが、ニルヴァーナ時代のようにステージを跳ね回ることもなく、落ち着いてしっとりとプレーしています。
事前に用意されたセットリストもちゃんとあると思うのですが、クリスだったりボーカルの女性だったりが曲名を口頭でメンバーに伝えている場面も多かったですね。ステージの距離が近いので生声が聞こえてきてしまいます。
そして時々マイクを握ってぼそぼそっとしゃべります。正直、何を話したのか覚えていません。w)
持ち歌が多いわけでもないし、顔見世程度にちょこっと演奏しておしまいかなぁ、と思っていたら、意外にも意外にも1時間半以上経っても終わりません。
やっと袖に下がったなぁと思ったらフロア横からすぐに出てきてアンコール。
お客さんが若干減った気がしますが、アコーディオンとベースをそれぞれガッツリと演奏してくれました。
終演後のステージを見ると、
使っていたアコーディオンが無造作に置いてあり、
ロックの歴史を変えたベースとアンプを拝ませていただきました!
まぁ、本人はロックスター然とした様子は全くなく、世捨て人のようでありながらあくまでもジェントルに振舞っているところに好感を持ちつつ、同時に寂しくもあり。
とにかく、シアトルで、クリス・ノヴォセリックのライブを観られたのは貴重な財産です!
(21:35-23:20)