September 2021 @ T-MOBILE PARK, Seattle, WA –
コロナで1年以上延期を喰らったHella Mega Tour、北米レッグ最終公演最終演者グリーンデイの登場です!
開演前のボヘミアンラプソディと電撃バップ(笑)から大合唱で大盛り上がり。まだメンバーも出てきてないのになんだこれー!と驚いていたら、ビリージョーのカッティングからいきなり来ました「American Idiot」!
これが一曲目というのほ予想の斜め前を行ってたなあ。勢い余ってピットエリア後方から右側のスピーカー真前まで移動しました。ビリージョーの白いジャケットがかっこいいぜ。
ウィーザー、フォールアウトボーイというクリマンサマソニトリ級のラインナップを締めるグリーンデイは個人的に3年ぶりの公演なんですけど、会場のサイズは3倍になりましたね。こないだ菊池雄星を観て来月また大谷翔平のエンジェルスを迎えるマリナーズの本拠地はスタンドの最上段までほぼ満員です。
そのステージ前ピットエリアはチケットこそ2万円以上するんですけどこのメンツでこの近さでこのスペースなら余裕でペイできます。サマソニ2日分の価値はたっぷりあります。
一曲目からわかるように、名盤アルバムAmerican Idiotからのナンバーを柱としてセットが進みます。
それに時間かけるよりも曲をやってくれよー、といつも思っている「あせー、いえーおー!」という客とのコールアンドレスポンスは若干少なめだったかな。個人的にはこれも無駄だと思っている王道ロックのカバーもキッスの「Rock and Roll All Nite」だけだったので良かった。
それだけ名曲佳曲のカタログが膨大なバンドなので、掛け合いやカバーよりも自作曲をより多く聞きたいんですよねえ。
やっぱりまだやってるんだーという「ギター弾けるやつ〜?」。
律儀にマスクをした白人の女の子がステージに上げられましたが、なんとなくコードは押さえられるものの、舞い上がっているのかビリージョーが教えるコード進行がうまく伝わりません。ローポジションでの簡単な押さえ方も試しますがどうにも指示通りにコードチェンジできない。
というわけで残念ながら選手交代。初めて見ました、ビリージョーがギブアップするの。
D-C-Gのコード進行だぜみんなー。
急遽インド系の男性がステージに上げられ無事に大役を務めました。アジア系の子がやるなんてなんともテック系のシアトルっぽい。
だけど最終的にギターはギブアップさせられた女の子に渡りました。よかった。
ここから「どぅーゆはばーたーい」で「Basket Case」が始まるのはもう20年以上変わらない流れですね。
ドラムのトレを真ん中にしてビリー、マイクの3人を捉える位置を起点として、左右に移動しながら贅沢に観させてもらってました。
ボクのグリーンデイ原点と言ってもいい「Welcome to Paradise」やマイクのベースヘッドに小型カメラが装着されてモニターに彼の姿が常に大写しになっていた「Longview」、サビの部分がお気に入りと生前にラジオで公言していた故・鉄人衣笠祥雄氏を思い浮かべてスマホのライトで弔った「21 Guns」、D・ボウイのジギースターダストのイントロから雪崩れ込んだ「When I Come Round」、構成が圧倒的過ぎてなんも言えねえ「Jesus of Suburbia」、単純に合唱できて嬉しい「Still Breathing」などなど、コンサートのハイライトはあり過ぎて並べ切れないぐらいです。
でもなぜか新譜「Father of All …」から一曲も演らないという不自然さ。そもそも新譜のプロモーションを3バンド同時にやるのがこのツアーの目的じゃなかったったっけ?
ラストはビリージョーのアコギでいつもの「Good Riddance」。紙吹雪が舞い、花火が打ち上がり、5時間半にも及ぶ4バンド競演のイベントが終わりました。
つい先日ライブをみた、同時期にデビューしともに90年代にスターダムにのし上がったブラッククロウズと比較すると客層の違いは明らかで、長い歴史を持ちながら新しいファンを獲得し続けるバンド達の勢いと底力を見せつけられましたね。
(21:25-23:05)
おまけ
このコンサートでも演奏された「Longview」。上のSetlist.fmによればこれまでグリーンデイが最も多くプレイしている曲だそうです。
その「Longview」というタイトルは、ワシントン州のロングビューという町から取られたのは有名な話。シアトルから南に2時間、ポートランドから北に1時間の場所にある人口3万5千ほどの町だそうで、このライブの2週間後、ポートランドの用事の帰りに寄ってみました。
想像はしていましたが、よくあるアメリカの田舎町という感じです。でも想像よりも栄えてますね。Safeway、Fred Meyerといったシアトルエリアならどこにでもある大きな総合スーパーも当然ありましたし、マック、バーガーキング、ウェンディズ、KFCといったフードチェーンの店舗はもちろんあります。DQやパンダエクスプレスもあって便利そうです。
ダウンタウンには100年の歴史を誇る劇場があり、水と緑豊かな街並みです。
でもあれですね。刺激がなさそうなのは確かなので、年寄りが老後に住むのにいいかもしれませんが、若者はLongviewで唄われたような退屈な日常をおくらざるを得ないかもしれませんね。